人狼ゲーム -八つ目の大罪-をじっくり遊んで徹底レビュー！

9人の男女が命を賭けた人狼ゲームを繰り広げるサスペンスノベル

「人狼ゲーム -八つ目の大罪-」は、ある理由で集められた9人の男女が、命がけの人狼ゲームを実行させられるノベルアドベンチャーアプリです。

9人による駆け引きや心理戦、それぞれが抱えているモノといった人間ドラマが醍醐味の作品です。

人狼をテーマにした物語

プレイヤーが実際に人狼を行うわけではなく、物語を読み進めるノベルタイプのゲームです。

人狼ゲームは、村の中に紛れ込んだ人狼を議論で見付け出すゲームです。

作中で分かりやすく説明してくれるので、知らない方でも楽しめるのではないでしょうか。

極限のデスゲーム

年齢も職業も全く異なる9人の男女が、「セイギノミカタ」に拉致されてゲームを強要されます。

ゲームと異なるのは、「死亡扱いになると実際に殺害される」という点です。

直接的な絵があるわけではありませんが、苦手な方は注意が必要かもしれません。

人狼ゲームでは処刑や襲撃により死亡扱いになり、段々と人数が減っていきます。

作中では本当に殺されるので、リアルな緊張感や絶望感に満ちていると感じました。

9人の役職を推理

選択肢はありませんが、プレイヤーが推理する場面があります。

基本的にはこのデスゲームの主催者＝ゲームマスターの視点で進みますが、この人物も役職を知りません。

これまでの物語から、是非予想してみて下さい。

たとえ間違えてもストーリーには影響しませんよ。

プレイ動画

関連ジャンル

それぞれの過去や散りばめられた嘘が絡み合った、深いドラマが堪能できる

集まった理由

この9人が、脱落すると殺されるという過酷極まりないゲームを強要された理由は、当然存在します。

彼らはそれぞれある真実を持っています。

その真実と人狼での役割が重なりあい、深い人間ドラマを生み出していると感じました。

9人の印象も、物語を進めるにつれ変わっていくことでしょう。

極限の状況に置かれた彼らがどんな本心を持っているかも、楽しみの一つだと思います。

深く暗い人間ドラマ

最初はお互い顔見知りではないと言っていた彼らも、実は…という人間関係にも注目です。

人間同士の関係や心理、人狼ゲームでの立ち位置が絡み合った、深淵のドラマが満喫できます。

それでいて物語自体は分かりやすく、入り込みやすいですね。

タイトルから察する方もいると思いますが、彼らの真実は「七つの大罪」になぞらえています。

「傲慢」「憤怒」「嫉妬」「怠惰」「強欲」「暴食」「色欲」のどれかに関係しています。

七つなのに9人の理由やタイトルの意味は、といった謎も醍醐味の一つですね。

何が嘘で、真実か

人狼ゲームは嘘を見破るゲームでもあるのではないでしょうか。

物語の中には多くの「嘘」が散りばめられています。

嘘と真実、ミスリードと伏線が重なりあった重厚な物語は読み応え抜群です。

文章を遡って読むログや、途中から読み返す便利な機能も用意されていますよ。

事前予約中のタイトル！

本編とは異なる雰囲気を持ったサイドストーリーも楽しめる

独立したサイドストーリー

本編とは違う場所を舞台にした、サイドストーリーを読むことができます。

本編は暗い室内の出来事に対して、明るい屋外がメインなので違った雰囲気がありますね。

女子高生が家出した少年と出会い、ちょっとした冒険が始まります。

この女子高生の言葉に重いものがあり、なるほど、と思う場面もありました。

本編とのリンク

序盤は本編と無関係かと思ってしまいましたが、そんなことは全くありませんでした。

どう繋がっていくのかは、是非プレイヤーの皆さんの目で確かめて下さい。

人狼ゲームを題材にした、濃密なサスペンスノベルゲームです。

推理によって物語が変わるわけではないので、人狼ゲームの入門としても良いかもしれませんね。

サスペンスが好きな方や、人狼ゲームを客観的に観ることが好きな方に特にオススメな作品です。