LOOPERSをじっくり遊んで徹底レビュー！

永遠の8月1日を繰り返す世界を描いた本格ノベルゲーム

「LOOPERS」は繰り返される8月1日を越えて8月2日を目指すノベルゲームアプリです。

ある日を境に、永遠の8月1日に閉じ込められてしまう登場人物たちの心理描写にぜひ注目してみてください。

「CLANNAD」で有名なkeyと「ひぐらしのなく頃に」シリーズで有名な竜騎士07氏がタッグを組んだ作品です。

幼少期からの再会

プロローグは、とある病院での少年と少女の会話からスタートします。

宝探しが大好きな少年と病弱な少女の、ほんわかとした宝探しが印象的です。

この時点では悲劇が起こるように見えないため、突如起こる異変との違いがより際立ちます。

それから数年後、小学校のクラスメイトだったタイラとヒルダが再会します。

タイラの性格は変わらず、GPSを利用したアプリで宝探しの途中でした。

ヒルダとレオナもジオハンティング（宝探しアプリ）に参加することとなり、目的地の公園へ向かいます。

たった一言で運命が変わる

都市伝説である「探し女さん」の話題となり、臆病なヒルダが掟を破ってしまうのです。

一見何気ない日常の一コマですが、あの一言を言わなければ…というヒルダの後悔には強く感情移入してしまいました。

その一言がきっかけだったのか、3人の日常に異変が起こります。

導入部分が平和だったためにこれから何が起こるのかと、誰しもドキドキするに違いありません。

プレイ動画

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ありふれた日常に突如起こる異変で一気に世界観へ引き込まれる

変わってしまった友人

宝探しを終えた早朝、帰ろうとしたヒルダとレオナに異変が起こります。

ヒルダ同様プレイヤーも、突如叫びだすレオナに驚き何があったのかと混乱してしまうでしょう。

惨劇の始まりが突然で、竜騎士07氏の世界観に引き込まれる感覚がたまりません。

倒れて病院にいるはずのレオナの幻覚を何度も見てしまうのは、何を示唆しているのか気になります。

「ひぐらしのなく頃に」が好きな方であれば、幻覚が見えるという現象にいよいよ惨劇の始まりかとワクワクするのではないでしょうか。

私は竜騎士07氏の作品を全て見ているため、いよいよ逃れられない運命が動き出すのか…ととても心が躍りました。

繰り返すタイムスリップ

ヒルダとレオナに異変が起きている頃、タイラにも異変が起き始めます。

最近見つけたはずの宝物を見つけてしまった違和感は、永遠の8月1日の始まりです。

タイムスリップの可能性を感じても冷静に対処するタイラには、純粋に感心します。

落ち着いて状況を整理する頼もしい主人公像は、竜騎士07氏の作品に登場する前原圭一や右代宮戦人を彷彿するのではないでしょうか。

頼もしい主人公がいることで、読者側も状況を整理しながら読み進められます。

怪しい男性を追っていたところ出会うミアという少女から、渦という単語を告げられるとついにタイトルに迫る展開のスタートです。

「時の渦」の意味や怪しい男性とは誰なのかと、畳み掛けるような伏線は竜騎士07氏ならではの表現力が活かされています。

事前予約中のタイトル！

時の渦とは何か。繰り返す世界を乗り越えるシナリオの完成度が魅力的

サイモンとミア

とある家から出てきた男性を追っていたタイラは、彼が2人の人間を襲ったという話を聞き出します。

登場人物が多くなく、この人は誰だっただろうと考えなくて良いのも世界観に没入できる要素ではないでしょうか。

この謎の男性はのちのちのキーマンとなる、サイモンという男性です。

さらに再度遭遇したミアは、タイラのみならずヒルダのことも知っているようです。

サイモンとミアと出会うことにより、物語はさらに新展開を迎えます。

「LOOPERS」というタイトルにつながる伏線が明かされ、なるほど！と1つ謎が解けた喜びもありました。

LOOPERSの意味

ミアから語られる真実は、ヒルダにとってつらいものではと考えこんでしまいます。

ヒルダを必要としていたレオナは、ヒルダも協力してくれたらと言い残して昏睡状態に陥ってしまったのです。

永遠の8月1日をどう行動するかによって、未来が開かれるのでしょうか。

無限に訪れる同じ日付を、彼らがどう乗り越えていくのか非常に気になりました。

サイモンのマンションを訪れると、ルーパーズと呼ばれる仲間がタイラとヒルダを出迎えます。

仲間と力を合わせて惨劇を乗り越えていく姿は、クライマックスにどのような展開を迎えるのでしょうか。

作り込まれた世界観に、どんどん引き込まれてしまう魅力があります。

設定も自分好みに変更可能

テキストの表示位置のほか、色味まで調整可能です。

自分好みにカスタマイズして物語の世界観を堪能しましょう。

縦書きは小説を読んでいるようで、横書きとは違った感覚を楽しめます。

「LOOPERS」は、作りこまれた世界観をしっかりと読み進められる本格的なシナリオが魅力的です。

Keyや竜騎士07氏が好きな方はもちろん、ミステリー小説が好きなかたにもおすすめします！