子守唄を貴方に…をじっくり遊んで徹底レビュー！

子守唄を貴方に…の遊び方や序盤攻略、特徴と魅力をレビュー

「子守唄を貴方に…」は、高校生の主人公と一人の少女の夏休みを切なく描くサウンドノベル形式のゲームです。

主人公「直哉」はとある高校の無線部のただ一人の部員で、ある日、使い古した立った一台しかない無線機が壊れてしまい、修理を頼もうと顧問の先生に相談に行きます。

しかし、部員も一人しかいない部にそのような予算は掛けられない、との冷たい返事をされてしまいます。

もし部員を増やすことができれば、部の存続を認めるということで、直哉は必死になって部員を勧誘します。

そこに現れる一人の少女「紗奈」、直哉の決死の勧誘により、どこか影を潜めた不思議な雰囲気の彼女が唯一の部員となってもらえることとなり、何とか部の存続が決定します。

そこで学校は夏休みに突入し、休み期間中も部活動を行うことが条件となります。

存続の危機だった無線部も紗奈のおかげで存続が決まり、また直哉の友人も交えて楽しい部活を過ごす直哉、やがて紗奈に恋心を抱きますが、紗奈が抱える、何か大きな闇が直哉に試練を与えます。

「子守唄を貴方に…」はテキストベースで読み進めるシステムであり、途中の選択肢などは一切ありません。

小説を読み進めていくような感覚でゲームを進めていきます。

オプション機能としてはセーブとセリフのスキップ機能が用意されており、サウンドノベル形式のゲームとしてはオーソドックスなインターフェースです。

「子守唄を貴方に…」をプレイして感じたのは、そのクオリティの高さですね。

ライトノベル的な情景描写や独特の言い回しは少々野暮ったい印象も受けますが、ぐいぐいと読み手を引き込ませるような作りは見事です。

また主人公である直哉の脇を固めるサブキャラもかなりいい味を出しており、魅力的です。

「子守唄を貴方に…」のヒロインである紗奈も当然それ以上の魅力をもっていますが、重大な秘密を抱えていることを物語の端々から感じさせられ、物語を進めていると時として切なくなります。

「子守唄を貴方に…」のプレイ時間は「6時間程度」と公表されていますが、短さは感じないほどの重厚なストーリーで、フリーソフトとは思えないクオリティで楽しめる仕上がりになっています。

移動時間や空き時間にプレイするのもよいですが、じっくりとストーリーに没入するために一人部屋で楽しむのがオススメです。

夏休み、高校生活、恋愛、部活と、楽しいのにどこか切なさを感じさせる要素を取り揃えている作品に仕上がっています。

特に、感動のラストシーンは必見の出来栄えです。

ぜひプレイしてみてください。